2012/01/17 (Tue) ボエームアラカルト その１

先週末「ボエーム」の勉強会の伴奏をした話を書いたが、公演の稽古ではないのだ。
公演に向け作品をより深く学ぶための実技付き講習会、とでもいおうか。
そこでマエストロが解釈法など、いろいろお話してくださるのだが。
へぇぇ、ということが多々あるので、ちょっとご紹介。

「ボエーム」の中で一番有名なアリアは何といっても「私の名はミミ」だろう。
甘い乙女のアリアっていう感じを持っていたのだが、と～んでもない、と言うことが判明。

邦題だと「私の名は･･･」となっているが、直訳だと「みんなは私をミミと呼びます、ミミと呼ばれてます」というのが正しい。
で、そのあと「本当の名前はルチアという」と言っている。
なぜ「ミミ」と言ったのか。

「ミミ」は源氏名なのである。
自分はグリセットだと断っているのである。
グリセット＝お針子
ただし、この時代のお針子は夜の職業を副業としているのが常。
白い部屋＝家具が何もなくて壁が見えている＝に住んでいて、空を見る、と歌う。
空は「神」に繋がっている。
こんな生活＝極貧を詩にしてしまう＝をしている、グリセットの私です、というアリア。

その話を聞いて伴奏してると、ウルウルしてきちゃった。

これがミミの死の直前にも出てきて･･･｡ﾟ(ﾟ´Д｀ﾟ)ﾟ｡（涙）という話になるのだが、それはまた次回に。